疲れたときには息抜きにのんびり楽しめるゲームをやりたいと思ってしまいます。
そんな癒やされたい気持ちで購入したら、野性味あふれるスローライフが始まったゲームの紹介です。
自分の中に眠る開拓魂を発見・再確認したい人におすすめです。
ゲーム概要
DinkumはSteamで販売されているゲームで、2022年10月20日現在アーリーアクセスのゲーム。なのでここに書いてある内容は今後変更になる可能性があります。
現時点では残念ながら日本語化されておらず、英語のみとなっています。ただこういうタイプのゲームをプレイしたことがあるのならなんとなく流れで何をすればいいかはわかるようになっていますので、詰まったら調べるくらいでも問題なく楽しめます。
ゲームとしては3D見下ろし型のサンドボックス、ジャンルとしてはスローライフになるのでしょうか、とある未開の島に移住してきたプレイヤーは、素材を集めたりお願いごとという名のクエストをこなしたりしながら人を呼び込んで開拓していきます。
オーストラリアをモチーフとしているそうで、島の中には日本ではなかなかお目にかかれない植物や動物がいっぱいいます。特に一部の動物はこちらを襲ってきたり帯電したり火を吹いたりとなかなかにワイルドな面を持ち合わせており、ただのんびりした生活を送るばかりではないというのが特徴です。
目標もあるにはあるけど必須ではないし、現在の状況に不便さを感じてきたら進めていくような気軽さでプレイできるのが一番の魅力でしょう。
ゲームシステム
基本的な流れ
一日は24時間で、28日で季節が切り替わります。ゲーム内の1分が現実での3秒みたいな間隔なので、7時起床から日付が変わるまでだと一日はだいたい30分程度と考えて大丈夫です。日付をまたぐと時間の表示が「Late」となり、スタミナの最大値がほぼ無いくらいまで下がります。一応活動するとことも可能ですがおすすめはしません。
あとはメニューを開いていたりNPCとの会話や店での購入画面などでも時間が経過していきます。おそらくマルチプレイを前提としているからではないかと思いますが、ソロプレイの場合はオプションから「PAUSE」を押さないと時間が止まってくれないことは注意です。
セーブは寝たときにしか行われないため、一日の成果が無駄にならないようにしましょう。
ライフとスタミナ
プレイヤーは人間です。動物に襲われれば怪我もしますし、疲れれば動けなくなります。
ライフは動物に襲われたり、間違って火に突っ込んだりすると減少していきます。特に動物との戦闘は運が悪いと一瞬で削られてしまうのもあり結構危険です、0になると倒れてしまいその日は終了となってしまいます。アイテムロストが無いかわりにツールの耐久値が半分くらい減り、所持金も減ってしまうので狩りをするときは常にライフに気を配りましょう。
スタミナはとにかく消費が激しく、伐採や採掘をしているとすぐに枯渇してしまいます。減少に伴い画面の色が失われ、キャラが下を向いてしまい移動速度も低下して正直こっちのほうがライフよりもやばい雰囲気が出てたりします。
どちらも食べ物で回復は可能なものの、満腹度の概念もあるため一度に食べることのできる量も決まっています。なのでこまめに回復するか、回復量の多い食べ物で一気に回復するかが必要になってきます。
個人的にはあまりスタミナというか行動に制限がかかるのは好きじゃないんですが、逆に言えば回復・維持の手段が増えてくれば出来ることが多くなってくるというのは楽しみでもあります。
ライセンスとマイル
開拓をメインとしているゲームのためか、何をするにも許可が必要になります。
木を切る、石を砕く、釣りをする、とにかくライセンスがないことには何も行うことができません。レシピの取得もライセンスが条件になっているものが多いので、まずはここからスタートします。
ではライセンスはどうやって取得するかというと、マイルという通貨とは別のポイントを使用することになります。マイルはプレイヤーの各行動、例えば何km歩いたとか素材を拾ったとかで貯まっていく他に、デイリータスクを達成するともらえたりします。
最初のうちは要求マイルも少なめでサクサク開放できるんですけど、ライセンスのレベルが上ってくると日々もらえるマイルでは取得まで何日かかるんだ状態になっていきます。このあたりはプレイスタイルによってかなり差が出そうなところですね、マルチプレイ前提なら分担して取得したりすると協力感が出て面白いかもしれません。
スキルレベル
主に道具を使った採取によってスキルレベルが上がっていきます、木を切れば伐採のスキルが上がるといった感じ。レベルが上ったことにより速度が上がったりというのは(多分)ありませんが、ランクの高いライセンスの条件になっている他、おそらくですが素材の出現率にも関わっている感じがします(採掘のレベルが一定になった段階で対応する鉱石が出現し始めるなど)。
特にツールのアップグレードによる効果はかなり大きく、上位の素材の入手はもちろん、振る回数が減るということはスタミナ消費量の軽減や耐久値の節約など全体的な効率アップに繋がります。ツルハシの2段階強化を使ったときには文明開化の音を感じたくらいです。
意識しなくても日々の素材集めで勝手に上がっていくので、区切りっぽいレベルになったらライセンスを確認してみるといいです。英語で分かりづらいけど手紙も来ます。
住人の呼び込み
基本的には一緒に島にやってきたNPCの指示に従い開拓を行っていくことになります。
移住希望者向け用のキャンプサイトを建設すると一日おきで島にNPCがやってきます。島内各施設を担当するNPCは最初はおそらく道具屋で固定、クエストをこなして永住させることができればまた別の住民を呼び込んでいく流れです。
現状確認しているのは衣料品店、博物館、園芸店、家具店、研究所あたり、とにかく道具屋を早めに誘致しないと他の施設関連の恩恵が受けれないので、そこまではさっさとこなしてしまうといいかもしれません。すべて金の力で解決することができます。
できること
色々あってまったく全てを紹介はできないので一部だけです。
素材集め
そこら中に落ちている木材や生えたりしている果物はもちろん、伐採による木材調達や石材、鉱石の採掘などもしっかり完備されています。斧やツルハシといった対応する各ツールがあり、耐久値とスタミナを生贄に素材の入手が可能です。
素材は日にちをまたぐ度に一定数回復するようで、毎日同じ場所に行ってもある程度は稼ぐことができます。特に鉱石の出やすいバイオームは何箇所か目星をつけておいて、巡回ルートを作っておくと無駄は少なくなります。
その他にも時折地面にドラム缶などが埋まっていることがあり、そこからはいわゆる金属パーツを手に入れることができます。一見ガラクタっぽいので売ってしまいがちですが、クラフトの材料として使うことが多く、なるべく保管しておくほうがいいです。特にShiny Discというデータディスクは店で売らないほうが後で得をします。
機械部品は前時代的なものなのか失われたものなのか、名称と用途が不明みたいな説明文です、ヘッドホンが耳あてみたいな感じ。導入部分とか英語で全部すっ飛ばしてるから世界観がよくわかりません。
虫取りと釣り
虫取り網や釣り竿を持っていれば昆虫採集と釣りを楽しむことが可能です。
ここはかなりオーストラリア感が出ており、日本語での名称がわからない虫や魚がいっぱい取れます。虫は不自然に消えて逃げたりしないので追いかけていれば捕まえるのは難しくなく、走り回りながら網を振り回すさまは世界共通の虫取り光景なのだと認識させてくれます。
魚は釣れるポイントなどはなく、虫と同じようにその辺を泳いでいる魚を釣り上げます。魚影というか水が澄んでいるので魚の見た目がしっかりわかるようになっていて、狙った魚を釣り上げることは難しくありません、見つけることができればの話ですが。その他にも水底の貝や水生生物を潜水で捕まえることができたりします。
どちらもコレクション要素があり、博物館への寄付でマイルがもらえたり、金策や島民からのお願いごとで要求されたりと生活の中に食い込んでいます。特に寄付によるマイルの報酬はなかなか侮れないものがあり、ライセンスの更新には欠かせない要素となっています。
島民にハエがほしいと言われて島の中を走り回るゲームもこのゲームならでは。
クラフト
レシピを入手し必要な素材を集めれば作業台から各種アイテムを作成可能です。レシピは前述のライセンスから取得可能な他、島民のお願いごとを達成した際にもらえることがあります。作業台で作ることができるのはツール系や他のクラフトで使う作業台、建築資材などが作成できます。
それ以外にもアイテムを作成する作業台があり、鉱石をインゴットにするかまどや調理台、木材を板材にする丸鋸など様々なものがあります。個人的に面白いと思ったのは石を投入すると砕いてセメントの粉にするやつです。
調理台など一部を除き、ほとんどは素材を投入して待つだけのものです。そこまで長時間待たされることはないものの、効率を上げるなら台数を増やして対応するか、アップグレードや外付け装置で性能を底上げするかになってきます。
作業台で大量にアイテムを作りたくてもまとめて作る機能がなく、クラフトを押してから完成までに3秒位の間が発生するのが少し気になるといえば気になります。
狩猟
未開の島には様々な生物が生息しており、もちろんこちらに襲いかかってくる動物もいます。自分の身は自分で守るしかなく、また、動物からとれる肉や素材を手に入れるために時にはこちらから仕掛ける必要もあります。
こちらを攻撃してくる動物は鳥、ワニ、サメなど見た目からして獰猛なのもいれば、こちらから攻撃すると帯電して範囲攻撃をしてくるトカゲなんかもいます。基本こちらより素早い動物が多く、油断しているとあっさり倒されてしまいます。
防具というものは今のところ見かけないので敵の攻撃を躱しつつダメージを与えていくのが基本の戦法、幸いパターンは単調でスキもそれなりにあり、慣れれば難しくはありません。
重ために書いたけど実際は近づかなければ襲われないから気にしなくてもいいんですけどね、でも動物の肉は有用なものが多くてついつい手が出ちゃう。
他には罠を使って動物の捕獲も可能で、保護団体みたいなところに発送すればお金をもらえます。翌日には使用した罠もかえってくるので乱獲で稼ぐのもありです。
料理
ライフとスタミナがあるゲームなら欠かせないのが料理です。
シンプルなものはたき火やBBQコンロに素材を置いて待つだけで、手に入れた植物や肉を焼くことで効果がアップしたり能力の上昇が見込めます。中でも序盤から大量に入手できる果物やサボテンの実?は火を通すことで安定した回復量が見込め、狩猟で入手した肉は焼くとライフやスタミナの最大値がアップします。この効果は一日中続くため、あらかじめ最大値を上げておくことで効率よく行動することが可能です。
特にスタミナの回復はサボテンの実を焼いたものがおすすめです。
調理台の作成後は手の込んだ料理が作成可能で、これはクラフト同様必要な素材を集めれば自動で作成してくれます。材料はほとんどが農業や牧畜で入手できるものばかりで、やり方にもよるのかもしれませんがそっち方面がまったく進んでいない自分は料理が作れずにいます。
その他
上に挙げた以外にも道や地形を整備したり島民とコミュったり依頼をこなしたりと、探すほどに楽しみ方は増えていきます。ひとつひとつを紹介するほどプレイ時間も足りてないから多くは語れません。
見えている範囲で手を出せていない部分で言うと、集めた機械パーツで乗り物や電動ツールを作成できるみたいです。情報が残っていない機械部品や帯電トカゲや火を吹くタスマニアデビルっぽい動物など、微妙に現実とも違う世界の詳細がわかる日は来るのかというのも楽しみです。
良い・面白い点
時間に追われない
全てはここに集約されると思います。
この手のゲームでもたまにスローライフを掲げておきながらミッションやイベントに期限が設けられているものがあります。のんびり楽しみたいのに期限を決められてしまうと現代日本人は失敗したときのリスクばかり考えてしまい、意地でもこなさなければならないという考えにとらわれがちです。
その点で言えばDinkumは一応頼まれごとは当日中みたいな制限はあるけど別にやらなかったらからどうということもなく、メインのミッションもやるならやればいいくらいのゆるさです。何より英語がわからなければ何を言われても問題ありません、万が一失敗時にNPCが悪態をついていたとしてもこちらが理解しなければそれはダメージになることもないんです。
自分の好きなタイミングで好きなだけできる、何かやってもいいし何もしなくてもいい、時間経過で変わるのは育てられる作物くらいではないでしょうか。それも急いで育てる必要もないし、どうしてもすぐ育てたければひたすら寝て季節を進めていもいいんです。
「どうしてもやらなければいけない」がないのが一番の魅力です。
音が良い
自分はあまりBGMに関心が向かないため、ここで言うのは主に効果音を指しています。
例えばアイテムを拾ったとき、オブジェクトを破壊したとき、数値が上下したときなど、全体的にSEが小気味よいですこのゲーム、個人的にはマイルが増えたときの音が好きです。逆に木を切り倒したときはたまにエンジン音みたいな音がなるときがあってそれは少し苦手です。
他にも島民の発する声がラブデリック好きにはハナモゲラ語と言えばわかるでしょうか、特定の音声を組み合わせた独特の音声、ぶっちゃけた話するとどうぶつの森のアレに似た感じです。もちろんNPCごとに専用の音声となっており、リアクションも多くて会話も楽しいです。あとは何言ってるかわかれば完璧なんですけど。
未開の島ならではの楽しさ
シチュエーションがしっかり活かされていると言えばいいのでしょうか、親なり爺さんが運営していた農場を引き継ぐならそこを復興させるために動いていくことになりますし、のんびり暮らしたいから引っ越しをすればその町のルールに従って借金を返していく生活していくことになります。
Dinkumは開拓のために島にやってきているわけですから、当然スタート時には何もありません。そこから開拓者としてまずは店を誘致し、人を増やし、道具や設備を揃えていくわけです。もちろん元から生息していた動物たちにとっては外敵なわけですから、近づけば襲ってくるんです。
邪魔な木や雑草を刈り取り、活動範囲を広げ、見つけた物からまた新たな何かを生み出していくというのはまさに開拓者ならでは、「穴を掘って種を埋めれば作物が育つ」という当たり前のことを発見したときは感動すら覚えました、こうやって木を増やすのか!って。
初プレイだからと言われればそれまでですが、見つける楽しみと開拓というのがマッチしているのがこのゲームの強みだと思っています。
気になる点
プレイしていて気になる点もいくつかあったので一応羅列、まだまだアーリーアクセスのゲームですから今後修正されていくこともあると思います。
- デフォルトでミニマップが不便
開始時の状態だと自分が視点変更したのに合わせてミニマップも回転するようになっています。自分の位置がとても分かりづらいので、気になる人は設定から変更することをおすすめします。
(オプションのゲームパッドアイコンから「Mini-Map Always Faces North」にチェック)
- 並べ替え機能がない
インベントリは別にいいんですけど、ストレージにしまったアイテムは自動で並び替えしてくれたらなーとは思います。頻繁にアイテムを取り出したりするゲームなのでアップデートで実装されるのを期待したいところです。
- セーブのタイミング
さっき好きなときに好きなだけと書いといてアレなんですが、ゲーム内の一日がリアルでの30分くらいあり、かつセーブのタイミングは寝たときだけと言うのは社会人にはちょっときついかもしれません。でもこれは変わりようがないのでMODなどで対応できるようになるのを期待する程度ですね。
- 気軽に建物の移動ができない
適当に設置して後から位置を変えたいと思っても、一回の移動に結構な額のお金が必要になります。まったく動かせないということではないんですが、せいぜい移動に時間がかかるくらいのコストにならんかなと思います。
細かいところを挙げればキリがないし、Dinkumに限った話でもありません。それに頭にも書いたけどこれから変わっていく部分も多く出てくるだろうからそこまで気にする点はなかったりします。
まとめ
裸一貫から未開の島での新生活がスタート、何をしてもいいし何もしなくてもいいゆるさの中に、そこそこ危険な猛獣など程よい危険が潜んでおり、普通のスローライフとは少し違った開拓生活を楽しむことができます。
素材の使い方とか利用方法などを見つけていくのもいいし、草と木が生い茂った段差だらけの地面をきれいにしていくことに興味を持つ人は買いで間違いありません。アーリーアクセスでもたまにセールしているので、気になる人はウィッシュリスト入りを検討してみてください。
最後に、家畜の動かし方がわかる人いたら教えてください。鶏が完全に野生化してしまいました。