珍しく新しいゲームの紹介記事です。
とりあえず基本的なマップをクリアした程度の知識なので探り探りの段階ですが、少しでも面白さが伝わればいいなと思います。
ゲーム概要
Hero’s Hour(ヒーローズアワー)は2022年3月に発売された、ターン制シミュレーションとオートバトルが組み合わさったゲームです。複数ある勢力から好きなものを選び、ランダム生成されるマップを探検しながら拠点や味方をアップグレードし、ライバルとなる勢力を打倒するのが目的です。
日本語にも対応していますが勢力ごとの特徴やスキルなどの数が多く、しっかり把握するまでは時間がかかりそうです。裏を返せば覚えるまでは手探りを楽しめて、覚えたあとは有効な組み合わせを模索できるということでもあります。若干文字が潰れている部分もあるので、気になるときは全画面でプレイすると比較的ちゃんと見ることができます。
オンラインマルチプレイはないもののローカルの多人数プレイに対応しているため、現在はこんなご時世だから無理かもしれませんが友達同士で対戦もできるようです。コントローラーには対応していないからマウスとキーボードを使い回すという不思議な状態にはなりそうですが。
ワークショップもあって勢力を追加するmodなどもいくつか出始めており、ゲーム内でマップを自作できる機能もあるため、楽しみ方を見つければかなり長い時間遊べるゲームになるかもしれません。
詳細はストアページからどうぞ
ヒーローズアワーストアページ(外部リンク)
戦略画面
戦略画面は2D見下ろし型の一枚マップで、ターン毎にヒーロー(キャラクター)が所持している行動力分だけ移動することができます。自勢力のヒーローすべての行動が終わるとターンエンドとなり、敵が動いてまたこちらにターンが戻ってきます。1ターンが1日という扱いで、7ターンが過ぎると一週間が経過したことになり補充できる兵力がリセットされたりします。
最初は拠点の周囲以外が未発見となっているので、探索でマップを明らかにしながら点在する資源を得たり、それを守る敵を倒すことでレベルアップや武器防具を揃えていくのが基本的な行動となります。
周囲の敵は基本的にこちらよりも強く、どの敵にカーソルを当てても「不可能」とか「ハード」のような表示が出ます。運よく勝てるということがまず発生しないこのゲームにおいては、開始直後はフリーの資源や勝てそうな敵を狙って行動するのが定石となってきます。
施設やアイテムを守っている敵は動きませんし、いずれ倒せるようになるので気にしなくて大丈夫です。ただしランダム生成故にあまりに周囲の敵が強すぎて身動き取れないレベルならさっさとリスタートしたほうがいいかもしれません。
それ以外にも宝を探したり、特別な施設で戦力を強化したりとイベントは様々用意されており、近場にレアな施設があれば一気に優位に立つこともできます。もちろん敵も条件は同じで、場合によってはこちらが手を付けられないレベルで強くなることもあります。
じっくり強くなって誰にも負けない部隊を作り上げるか、敵が強くなる前に速攻で片付けてしまうかなど人によってプレイスタイルに差が出そうです。自分なりの「定石」を見つけていくのも醍醐味と言えるでしょう。
拠点と内政
各勢力は必ず拠点を持ってスタートします。拠点では兵力の生産と補充、魔法の習得、勢力ごとのユニーク施設の建築など様々なアップグレードが可能です。拠点がなくてもヒーローが残っていれば一応プレイは可能ですが、安定した兵力の補充ができなくなるため実質負けみたいな状態になります。
拠点では1ターンに一箇所だけゴールドと資源を使い建築を行うことができ、建てられた施設によって発展していきます。スタンダードなもので言えば勢力ごとに補充できる兵種(クリーチャー)を増やすもの、新たにヒーローを雇うことのできる酒場、戦闘で消耗したクリーチャーが一部返還される診療所などがあります。
その他には勢力ごとの特徴を表す施設があり、例えば戦闘中にポータルを設置して自動的にクリーチャーを排出させるものや、勢力固有の資源を集めて戦力を強化できるものなどがあります。
1ターンに一度しか建てられないというのがミソで、兵力を重視しすぎるとゴールドが不足して結局クリーチャーを雇えなかったり、逆にゴールドを先に増やそうとすると戦力が増えなくてヒーローが手持ち無沙汰になるといったもどかしさを感じることになります。
施設を建てる順番は一番悩むところであり、一番楽しいところでもあります。最終的には全部建てるから後半は関係ないんですけどね。一応注意点として知っていてほしいのは、クリーチャーの補充は一週間経過しないと再度できないことと、建設指示はヒーローが拠点にいなくても可能ということです。
特に後者について僕はしばらくヒーローがいないと駄目だと思っていました。画面左下の拠点アイコンから直接指示を出すことができます。無理に毎ターン戻る必要がないということは覚えておきましょう。
ヒーロー
ヒーローはプレイヤーに代わってマップを探索したり戦闘をしてくれる無機質な言い方をすればコマ、感情を込めて言えば~ゲームの世界に降り立ったもうひとりの自分~という感じでしょうか、知らんけど。
勢力ごとに2種類のユニークスキルがあり、ユニークスキルと初期に所持している汎用スキルが違う3体のヒーローがいます。しかもその3体にはそれぞれに見た目が2種類用意されているといった具合です。すごく分かりづらいですね。
ユニークスキルAと汎用スキル1or2or3を持つヒーローが各2パターン、ユニークスキルBと汎用スキル1or2or3を持つヒーローが各2パターンで、合わせて勢力ごとに12名の中から選べるということです。わからなければぜひ購入して確かめてみてください。
汎用スキルは最初に覚えていると比較的有利になるものもあるため、僕のようなランダム好きでもない限りはしっかり選んで納得してゲームを開始したほうがやりやすいと思います。
それぞれ能力がある他、レベルアップによりスキルを解放することができます。
能力アップや戦闘中に使えるスキルなどを習得するもの、拠点の建築費用を割り引いたりターン毎の収入を増やすもの、特殊なクリーチャーを追加するものなどかなりの量があります。これもヒーローごとに違ってくるため、プレイするキャラを変えるたびに違った成長を見せてくれて楽しいです。
個人的に気に入っているのがクリーチャーを追加するタイプのスキルで、戦闘で失ったクリーチャーを再利用して強力なものにアップグレードするものや、戦闘を重ねると最終的にレッドドラゴンという引くほど強いクリーチャーを自軍に加えるやつがおすすめです。
非戦闘系では低ランクでも効果の高い建築費用割引や敵部隊の正確な数値を判別するスキルが使いやすくていい感じ、ですが戦わないとレベルが上げにくいのと戦うなら戦闘に関するスキルを覚えたいというのがジレンマになります。経験値を取得するオブジェクトや、勢力によっては無償のレベルアップができる施設があったりするので、戦わなくてもレベルを上げられるのであれば内政系のスキル習得も選択肢に入ります。
その他にも装備とかシリーズとか色々あるんですけどまだよくわかっていないので割愛。
戦闘
最初の方に書きましたが覚えているでしょうか、このゲームの戦闘はオートバトルです。
戦闘開始前に部隊の初期値を決定し、バトル開始を押すと自動で展開して敵に対して攻撃を行います。プレイヤーができるのは移動先の指示、スキルの使用、撤退指示くらいなもので、勝てる相手のときは敵がみるみる減っていきますが、逆にこっちが劣勢の場合は真夏の屋外に放置されたアイスのごとく秒で壊滅します。
実際真正面から戦って勝てるのは戦闘の難易度が「少しイージー」か無理して「少しハード」くらいまでです。それで勝ったとしてもこちらの被害は大きく、その後も戦闘は続きます。失った兵力が自動回復することは基本ないということもあって、どれだけ損害を抑えて勝利できるかがカギとなってきます。
つまり戦闘前の段階でどこまで楽に勝てるようになっているか、そう、準備でだいたい決まるんですこのゲームは。ここで見事なタイトル回収ですね。じゃあ勝てない相手にはいつまでも勝てないかといえばそうではありません、スキルを使えば勝機も芽生えるのがこのゲームの面白いところ。
習得していれば戦闘中にスキルを使用することが可能です。
スキルも色々種類があり、主に拠点で習得可能なものと勢力固有のものに分かれます。発動にはマナというMP的な数値を消費するスキルと、日数をクールタイムとするスキルがあります。日数タイプは勢力固有のスキルに多く見られ、強力なものが多い印象です。
一番基本的なのは範囲にダメージを与える呪文で、中には敵味方問わずなんてのもあります。一見使えなさそうですが倒れたクリーチャーの数で強化されるクリーチャーもおり、わざと強化するために味方ごとやってしまうという戦法も取れなくはないけどリスクはかなり高め。
任意の場所にクリーチャーを召喚するスキルもあり、敵の遠距離部隊のど真ん中に召喚してやると妨害とタゲ取りをしてくれて序盤から非常に戦闘を有利にできます。ランクの高い召喚魔法は場の趨勢を一転するくらいには強力です。
あとは勢力固有のものが使い勝手の割に強力で、特にホノオという勢力が最初から使える一定数の味方を任意の場所に送り込み、送った先が爆発するというスキルは最初から最後までメインで使っていけます。他にも敵を味方に引き込むセイレーンやヒーロー自身が直線状に突っ込むという決戦2の単騎駆みたいなスキルも強いです、この例え分かる人いるんだろうか。
スキルを上手く使えば劣勢でも巻き返しができるので、困ったらとりあえず使ってみるといいです。難点はマナの回復がシビア、日数タイプは連続使用できない、敵ヒーローもスキルを使ってくるという点でしょうか、目指せジャイアントキル。
そしていちばん大事なのはヒーローは死なないということ、回復中は使えないスキルもありますが、基本は味方の損害を抑えるためにも常に前に出ましょう、後ろにいても良いことないです。
まとめ
簡単にまとめると以下の通り
- ターン制シミュレーションとオートバトルを組み合わせた国盗りゲーム
- 日本語に対応、ローカル多人数プレイに対応、modに対応
- マップは見下ろし型2D、探検、戦闘、資源回収しながら敵のヒーローと拠点を落とす
- 自拠点では兵力補充や勢力ごとの施設を建築可能、1ターン一度でヒーローは不要
- ヒーローは勢力スキルと汎用スキルを覚える、内政スキルもある
- 戦闘はオートバトルで負けはほぼ覆らない、スキルで逆転もできるかもしれない
とにかくマップがランダムで、毎回違う状況からスタートするのが楽しい。勢力も特徴が強くて、多少の優遇不遇はあるのかもしれないけどどこを選んでもクリアは可能なバランスになっていると思います。
本当に準備が全てであるので、戦力を強化しつつ確実に勝てる相手を選ぶというのはシミュレーションでありながらRPGをやっている感があります。FE好きな人には結構刺さるんじゃないかなと思います。
一度発生したのは敵が強くなりすぎて全く勝てる見込みがなくなってしまったことがありました。これはイカンということで精鋭部隊を結成し敵の本拠地に単身突撃、拠点を先に落として相手の戦力強化を封じ数の暴力ですり潰すというのが決まったときはやりきった感がすごかったです。
衝動買いでしたがおすすめ、面白いです。
全然うまく紹介できた気がしません、気になった方は是非プレイしてみてください。