ちょっと前に記事にした床材を追加するmodでの防衛について、現在プレイ中のデータで実際に試すことができたので紹介します。
内容については本記事でも解説はしますが、詳しくは前の記事にてご確認下さい(少し下にリンクを貼っておきます)。
何をするか、使用modなど
どうやって戦うか
今回メインとなるのはMoreFloorsという床を追加するmodです。
バニラ素材で作ることができる様々な模様の床(一部専用アイテムあり)が追加、見た目だけでなく美しさの性能が高いものもあってバニラライクでありながら実用性の高いmod
そんな追加される床の中に「干し草の床」という牧草を使って敷く床があります。
この床が燃えやすさ100%という潜在能力を秘めていることから、干し草の床による火攻め、もしくは温度上昇による襲撃者の撃退を行うというのが本作戦の主旨です。
ちなみに運用可能か検証してみたのが下の記事ですので、よければそちらもご覧ください。
MoreFloors
MoreFloorsについては以下の記事にて紹介しています。
建築にアクセントを加えたい人にもおすすめ、というかそもそもそういうmodです。
【RimWorld1.2】見た目だけでなく実用性を兼ねたフロアを多数追加するmod:MoreFloors
実際に使ってみた
人狩り襲撃の発生
あれはまだ少し暑さの残る秋の初め、ゲーム的に言えば第三節の1日目のことです。
もはや聞き慣れた警告音とともに発生したのは人狩り集団、スカリア病が実装されて以来めっきり旨味のなくなってしまった人狩り集団、modで強い動物を追加すると難易度の上がる人狩り集団、現れたのはしかの群れでした。
Extend the Catというmodで追加された「しか」という生物はバニラのシカとは比べようもないほどに戦闘能力が高く、丸腰のヒトなら普通に一撃死するレベル。耐久力もアーマーが各50%の耐久値が胴部位で320(ヒトは40)とかなりタフです。
以前出現した「かめ」というねこに比べれば耐久度的な意味で勝ち目がないこともないのですが、一度に12体を相手取るとなるとこちらの被害もかなりのものになることが予想されたため、微妙に作りかけだった防衛地点を使ってみることにしました。
防衛地点
発生したのが夜のせいで画像が真っ暗なのは申し訳ない、見た目はそれまで使用していた迎撃地点をそのままに改装したのもあって形はかなり不格好です。
「床を燃やして温度を上げて撃退する」というコンセプトを崩さないよう干し草の床はなるべく広めに約100マス用意、最終的に使い捨てとなってしまう床に必要な牧草の数は一回あたり400程度と、襲撃が続けば続くほどもりもり備蓄が減っていきます。
時間を稼ぐために襲撃者の侵入用通路は長めに蛇行させました。本当はスパイクトラップを撤去してバリケードを並べることで移動速度を制限する予定でしたが、時間が足りずこの時点では素通りできる状態。
侵入口と画面中央下部の干し草床ゾーンの終了地点にはそれぞれ石材のドアを4箇所ずつ配置、襲撃者を閉じ込めるのと温度を逃さないために置いています。ドアを増やしているのは壊されるまでの時間を稼ぐためです。
屋根を張りすぎると周囲の部屋も温度上昇の被害を受けるということは前回で実証済み、なので屋根は侵入口から干し草床ゾーンを抜けるまでの部分にのみ張っています。
画像右側の細い通路の先は一箇所だけ銃眼となっており、そこからモロトフのカクテルなどで着火するようにしています。もちろん着火場所の下にもドアを設置し温度が逃げないようにすることも忘れていません。
干し草床ゾーンの先は長い通路を経ての拠点内に直結しているため、通常の襲撃や人狩りであれば律儀に侵入口から入ってコロニー内への攻撃を行おうとします。
大事なのは着火をどれだけ手早くできるか、そしてスムーズな閉じ込めができるかです。
戦闘開始
しかの群れが出現したのはマップの左側下部、防衛地点の侵入口が左側上部ということで結構近場に出現してしまいました。しかは移動速度が5.70とそこそこ速く、もたついているとあっという間に干し草床ゾーンを通り過ぎてしまうため急いで着火作業に入ります。
この時モロトフのカクテルを持っていた入植者が虚弱とジョイント酩酊のダブルパンチで移動速度が半分近くまで落ちていることに今さら気づきめっちゃ慌てました。
火がついた時点ですでにしかは通路に侵入を開始していたけどなんとか初動は成功しました。通路を長めに確保していた方が安心感が高まるということを覚えます。
あまり早い段階で塞いでしまうと通路を戻ってくる可能性を考え、干し草床ゾーンに入るくらいまで引きつけてから予め待機させておいた入植者を使いドアを封鎖します。
この時も片方のドアは移動速度激落ち入植者で閉めさせたんですけど、ドアは開放状態でも通り抜ける時に移動速度落ちるの知らなくて危うく追いつかれるところでした。
速度を要する戦法を取る際には入植者の移動速度と健康状態には気をつけましょう!
かなり危なっかしかったものの目論見通りに閉じ込めることはできました。後はここからちゃんと倒しきれるかを観察していくだけです。
人狩りには有効である
時系列に触れると襲撃が発生したのがゲーム内時間の22時頃、そこから床に着火したのが23時、しかの閉じ込めに成功したのが0時と流れるように展開しています。人狩りと通常の襲撃は時間との勝負です。
相変わらず干し草の床はその燃えやすさを遺憾なく発揮し、燃え始めてから1時間が経過した0時の時点で防衛ゾーン内の温度は約70度まで上昇。
しかはスペックは高いです、でも適温と感じる温度範囲は60度までと一応通常の動物の範疇に収まっており、この辺から群れの一部にダメージが発生し始めました。まあこの時点は軽いやけど程度で、床も10マスくらいしか燃えてないです。
その後も温度はぐんぐんと上昇していき、徐々にやけどを負うしかの数が増えていきます。2時になって室温が約300度へ到達した頃には全てのしかがやけどによるダメージを受けていました。
やっててちょっと恐ろしかったのが、熱耐性が50%あるせいで結構な確率で熱によるダメージを弾くんですよね。だけど高温の室内から逃げることもできず少しずつ怪我が増えていくのはなかなかエグいと思いました。
でもどのゲームでも状態異常を利用しての戦法ってこんな感じだからね、こっちも生き残るためにやってるから仕方ないね。
ただこのやけどでは倒し切ることはできません、なんだかんだ高耐久で受けてるダメージ量自体は微々たるものですし。やはり本命はこの後に控えた温度上昇による間接攻撃です。
ゲーム内時間の3時、防衛ゾーンの温度が約450度になり、倒れるしかが出始めました。
相変わらずやけどによるダメージは軽傷で済んでいますが、温度上昇による熱中症が(深刻な)まで進行しています。こうなると後は時間の問題です。
干し草床ゾーンはもちろん、蛇行通路もしっかり温度が上がっていてもはや逃げ場はありません。
先程450度になったと思ったら4時を迎える前に温度は750度を突破します。燃える床の数量に応じて温度の上昇も加速するようで、床の大半が燃えたことにより一気に上がったみたいです。
こうなってしまうと動けるしかはもうおらず、群れの全てが行動不能となりました。当初の予定通り直接の戦闘を発生させずに火攻めによる防衛は成功したことになります。
襲撃開始の22時から翌3時までの5時間程度で決着、その間行動ししたのは入植者2名で他は普通に寝てたことを考えれば上々の出来ではないでしょうか。戦利品として得られるものは何もありません、でも「入植者の安全が何よりの報酬」だとは思いませんか?(イケボ)
後始末
わかっちゃいましたが全焼するので何も残っておりません。
それどころかゾーン内の温度はとっくの間に1000度へ達しているため、下手に手を出そうものなら逆に入植者や家畜がダメージを負うことになります。
少しでも温度を下げようとドアの開放をしてみましたが、奥の方のドアは温度上昇による影響を受けていて開けに行った入植者が一瞬軽い熱中症になりました。ただしこれはドアの上の屋根を除去することで対応できそうな気はします。
ドアを開放した状態でゾーン内の温度が下がるのを待ってみたところ、火が完全に消えるまでは本当に少しずつしか温度が下がらず、最終的に外気温になったのは夕方17時位でした。
そして燃え尽きてしまった干し草の床はなんと「燃え尽きた干し草の床」となり、もう一度干し草の床を敷き直す作業が必要になります。
リムワールドの建築AIって基本的に床剥がしとか床磨きが一番優先度が低くて、例えば燃え尽きた床に直接新しい干し草の床を指示すると「数マス剥がして床敷いて、また数マス剥がして床敷いて」とものすごく効率悪いムーブかますんですよね。これは他の床についてもそうです。
だから先にフロア除去を指示するんですけど前述の通り床剥がしは建築優先度が低いせいでいつまでも作業が進まなかったりします。屋根は何をおいても真っ先に作業するのにこの差はなんだ。
床火攻めを使う気であれば張替えは自分の中での優先度を高くしておくといいかもしれません。
課題など
まず相手を選びます。前回の検証会でも書きましたがトンネル襲撃や拠点直下襲撃、メカノイドに対しては無力です。包囲襲撃は崩しさえすれば通常の攻め方をしてくるから対応できます。
そうなると問題がひとつあって、この迎撃が安定してできるようになる頃には上記の襲撃がだいぶ起きやすくなってるんですよね。もうこれはある意味リムワールド永遠のテーマでもあるので、いっそのこと人狩りなどこの方法が使える相手には使って、それ以外(特にトンネル)には別の方法で対処するくらいの思い切りでいいんじゃないでしょうか。僕はそうしてます。
次に時間稼ぎです。これはやはりバリケードなどを設置して移動速度を遅らせるのがよさそう、木材は燃えるから石材で作るようにして、遮蔽として使われる可能性はないことから隙間なく設置してしまいましょう。
次点で通路を長くすることでしょうか、あまり長くしすぎて温度が上がりづらくなっても困るからその辺は調整しながらですかね。立地に恵まれれば浅瀬や泥をりようしてもいいかも。
最後に少しでも戦利品を得たい場合です。温度を下げるスピードが重視されるんですけど、先程触れたようにドアを開けたくらいでは全く下がらないことが判明しています。
屋根を外そうにもまずそこに到達できないという問題もあり、正直バニラ環境では無理だと思います。
そもそもmod使用前提なんですから使えばいいんです。現在使用しているmodを使って僕が思いついているのは周囲の壁を銃眼(温度は透過する)で作成し、そのさらに外壁に普通の壁を設置、撃退に成功したら外周の壁を再配置modでずらして温度を逃がすという方法です。
作ったは作ったけどトンネルやらメカノイドやらばかりで使えてないのが現状なので早く試したい。
後は熱耐性の高い動物を追加して運搬させるかですかね、こっちのほうが楽かもしれません。その動物が人狩りで出現したら詰む
まとめ
ざっくりまとめる以下の通り
- 人狩りや通常の襲撃なら火攻めで対処できる
- 逆にトンネルやメカノイドには意味無し
- 戦利品焼ける問題はmodで解決する
細かい注意点としては入植者の移動速度に気を使う、ドアの上には屋根を張らないといたところ。
やってみた感想としては意外と使えるかな?という感じ、特にmodで強力な動物が追加されるとそれに全滅させられる可能性も増えてくるわけでして、そこを完封できるのは強みであるかなと思います。
スカリアで腐敗した動物なんかは邪魔なだけですし、マップにあるだけで資産に数えられてしまう以上処理もまとめてできるというのは優れた点かなと。火攻めの方法は他にもあるけどmodの活用方法ということでこだわってみました。
というか燃え広がり方見れば見るほど干し草の床は部屋向きじゃない気がしてなりません、気になる方はぜひ導入して床を敷いて火をつけてみてください。