以前紹介した装飾床を追加するMoreFloorsが防衛に使えるか考える記事です。使うといってもmodで追加される一部の床を利用してという方が正しいでしょうか。
完全な思いつきでやってみてるので確実に役立つわけではないです。
という予防線を張っておきます。
いつもより画像が多め、ちょっと捻ったmodの使い方を模索してみようとしているだけなのでご了承ください。
概要
MoreFloors
MoreFloorsは様々な種類の床を追加するmodです。
一種類だけ専用の作業台から作製するアイテムで敷く床もありますが、基本的にはバニラの素材で作成できます。
模様バリエーションの多さに加えて、低コストで美しさを上げることのできる床もあれば、高コストなぶん性能の良い床もあったりして使いやすいmodです。
そういった経緯から通常は戦闘とは無縁の要素ばかりなんですが、ある床に可能性を感じ試してみることにしました。
modの詳細は別のページで紹介しているので興味のある方は下記のリンクよりどうぞ。
導入方法
導入は下記のURLよりサブスクライブすれば可能です。
日本語化modもあるので合わせて導入しておきましょう。
mod本体
MoreFloors
日本語化mod
MoreFloors 日本語翻訳追加
使用する床
干し草の床
コスト:干し草4
特徴:燃えやすさ100%
もうこれを見た時点でほとんどの人は何をしようとしているか察しているのではないでしょうか。そうです、火攻めです。
この「燃えやすさ100%」はいい意味でも悪い意味でもぶっ壊れ性能で、
同じ床カテゴリで比較すると、説明文に燃えやすいから注意と書いてあるフローリングは燃えやすさが「22%」、記載はないけど実はフローリングより燃えやすいカーペットでも「32%」と牧草の床の半分にも届きません。
防衛ゾーンにあらかじめ牧草の床を敷いておき、火をつけることで襲撃者を撃退できるかを考えていきます。
検証開始
燃えやすさを確認する
いくら燃えやすさ100%と言ってもどの程度の潜在能力を持っているかがわからなければいけません、なのでまずは実際に燃やしてみます。
ある程度の広さを持つ部屋を2つ用意し、片方は燃えやすいと書かれているバニラのフローリング、そしてもう片方は干し草の床を敷き詰めます。
そして同時に着火するために入植者を二人用意、前回に引き続きダブルとものぶに協力してもらうことにしました。
とものぶについて詳しく知りたい方はこちらの記事からどうぞ。
この状態で同時に火をつけ、どのように燃え広がるかを確認します。
モロトフのカクテルや投射機はブレがあるし、そもそも手元にありません。なので着火にはStart Fire with Wood Logというmodを使います。
このmodは木材を装備して短い距離に着火することができます。本来の用途は不要になったアイテムを焼却処分するために使われるmodで、以下の記事にて軽く触れています。
そして同じタイミングで着火、ゲーム内時間は6時です。
この時点ですでに右側のほうが炎が大きいことがわかります。
約2時間が経過しゲーム内時間は8時。
燃えやすいと豪語していたフローリング君はまだ1マス目が燃えているのに対し、100%中の100%である干し草君は3分の1近くに燃え広がっています。
こころなしか右側のとものぶのほうが熱そうな表情をしています。
更に時間が進みゲーム内時間は10時、ここまで来ると結果は見ているのは火なのに火を見るより明らかであることがわかりますね、というかフローリングに至っては鎮火してます。
なんか右側は「どうだ明るくなったろう」と軽い気持ちでお札を燃やしたら家が全焼したみたいな物悲しさを感じます。それを呆然と見ていることしかできないとものぶ。
普通であればそこまで燃えなかったフローリングを褒めるべきなのかもしれません、しかし今回に限っては想像以上の燃えなさに残念な気持ちが生まれる始末、もっと熱くなれよ!
とにかく結果としては干し草の床は火攻めに活かせるレベルで燃えることがわかりました。こちらから火をつけなくても襲撃者の武器によっては勝手に燃え広がってくれる可能性もありますね。
温度の上昇を確認する
火のつきやすさについては干し草の床の性能が飛び抜けていることが判明しました。今まで家畜の寝床にこの床使ってたけどちょっと使用をためらうくらいには。
そして個人的にはこちらが本命で、火による直接の行動阻害ではなく温度上昇による間接的な撃退ができるかを見てみます。以前視聴したプレイ動画で温度による防衛を行っている人がいたので試してみたくなりました。
そして今、温度による攻撃は直接的ではないのかという葛藤が生まれています。
火に触れることによるやけど→直接
上昇した温度で熱中症→間接
上昇した温度でやけど→間接?
・・・深く考えないことにします。
手順としては先ほどの部屋にドアと屋根を設置して火をつけます。右の部屋のドアがヒスイのドアなのは開発者モードでドアを召喚したらヒスイだったからです。
屋根を張る時間が少しかかったため、着火のスタートは8時と遅れた状態からの1時間が経過しゲーム内は時間9時、相変わらず干し草選手の燃え広がり方は尋常じゃありません。
更に1時間が経過しゲーム内時間の10時。
合計で2時間しか経過していないのに右側の部屋内の温度は既に400度を超えています。
そしてもうひとつ見てもらいたいのは左側、最初の検証では1マスしか燃えなかったのに4マスほどに広がっています。これは屋根の有ることにより温度が上昇し続け、火のつきやすい状態になっているからでしょう。
干し草部屋の下部に至っては炎と隣接していないのに燃えています。どうやらリムワールドは温度が上昇すると自然発火する仕様があるようですね、屋内ほど火事が起きた時危険な状況になりやすいので注意しましょう。
ゲーム内時間で11時、燃え方は言うまでもありません。
右側の部屋の温度はこの時点で1000度に到達し、正に地獄と化しています。
左側の部屋も地味に150度近くありまして、温度上昇による熱攻めを行う場合は屋根さえあれば簡単に状況を作ることができそうです。やっぱりリムワールドは屋根ワールド。
このゲームは火のついたマスが増えると雨が降るようになっています。正確な条件や数字まではわかりませんが、落雷による野火の延焼を防ぐためでだと思われます。
雨で勝手に消火されても困るし、やはり火攻め熱攻めを狙うなら防衛ゾーンは屋根で覆ってしまうのがベター、というのを踏まえて実際に防衛を試してみます。
いざ実戦(風)
パターン①
というわけで実際に防衛を想定した検証を行います。
流石に通常プレイでやるには時間的に無理だったため、開発者モードで似たような状況を作り出してやってみることにします。
まずは防衛地点づくり、襲撃者が侵入してくる場所を蛇行させます。これは温度を上げるのと、こちらにやってくるのを遅らせるという二重の時間稼ぎをするためです。
次のエリアは床を干し草の床を敷き詰めた防衛の要。最後は入植者の待機場所を適当に、実際のプレイではコロニー内の役割です。
ドアは襲撃者の侵入口、干し草ゾーンと待機場所の境目、そして待機場所から外部に出るための3ヶ所に設置し、外部へのドア以外は開放状態にしておきます。これで準備完了です。
ダブルとものぶが所定の位置についたら襲撃イベントを発生させます。
今回は宙族が1名、出現直後からこちらへ向かってくるタイプなので、出現したらすぐにとものぶAが干し草の床に火をつけます。Start Fire with Wood Logは着火に15秒かかるため急がないと間に合いません。
一応襲撃開始時刻はゲーム内時間で14時です。
襲撃者が侵入して来たのがゲーム内時間で15時、まだ少し燃え広がり方が少ない気もしますが、むしろ1時間経過で5マス燃えていることが異常だと気づけば何も問題ありません。
ここで焦って拠点内に逃げ込むと襲撃者は外に出て待機場所の下にあるドアを壊し始めます、そうなるとコンセプトが無駄になるためギリギリまで引きつけましょう(1敗)。
失敗を乗り越えて襲撃者が防衛ゾーンの奥まで来たところでとものぶAを待機場所の中へ、襲撃者はドアが閉じたことによって外へ戻ろうとしますが、その間にとものぶBは外に出て襲撃者の侵入口にあるドアを閉じます。
ちなみに僕はこのときまでドアのアーキテクトに表示されている「開放」を許可しないにすれば襲撃者が通ってもドアは閉まると思ってました。しかしそう都合よくは行かずドアは開放されたまま、自動ドアなら閉まると思ってやってみたけどこちらも駄目でした。
効率よく温度を上げ、襲撃者を閉じ込めるには入植者の配置や移動にも気を配る必要があるかもしれません。うまいこと密閉された状態を作り出せた今回は、この時点で防衛ゾーン内の温度も400度を超えています。そして全部に屋根を張っていた影響で隣接した部屋に待機していたとものぶAもやけどを負うことになりました。
防衛ゾーン内の温度が600度に達したところで襲撃者はダウン、防衛成功です。
終わってみれば襲撃開始から3時間で決着がついたことになります。
こちらがやったことと言えば床に火をつけて移動しただけです。
ただ入植者も熱による被害を受けたり移動させる手間があったりしたので、そこを何とかできないかも試してみることにします。
パターン②
今度はパターン①から以下のように変更をします。
・防衛ゾーンの作り自体は変えない
・待機場所の屋根を撤去
・襲撃者の侵入口のドアを開けたままにする
先ほどネックだった入植者への被害をどれだけ減らせるかが課題です。
やけどへの対策は屋根を撤去することで待機場所の温度上昇を防ぐ、襲撃者との直接戦闘を避けるためにドアを途中で閉めに行くことをやめてみます。
この方法であれば入植者の危険は少なくなりますが、反面温度が上昇するかがポイントです。
試した見た結果、襲撃者が倒れた時点で防衛ゾーン内の温度は約450度。
ドアが開いている分温度の上がり方は緩やかだったものの、襲撃者を撃退するには十分なくらいには温度が上昇してくれるようです。
この方法ならパターン①に比べて倒すまでの時間が少しかかる代わりに、入植者の被害は少なくて済みそうです。バリケードなどで襲撃者の移動速度を遅らせたり通路をもう少し長くしたりすれば更に実用的になるかもしれません。
他にも防衛ゾーンの広さや床の数などで条件は変わってくるとは思いますが、干し草の床という燃えることに関しては他の追随を許さない床材あっての戦法と言えるんじゃないでしょうか。
問題・課題
連続使用に向かない
ざっと軽く試してみただけでも色々問題や課題が見えました。
まず最初に考えるのがコストの問題です。
燃え尽きた床は燃えた床に変わってしまい連続で使うことはできません、そうなると襲撃の感覚が短かったときに対応できない可能性もあります。
また、できるだけ早く温度を上昇させたいとなった場合、なるべく多くのマスを干し草床で敷き詰める必要が出てきます。
1マスにつき牧草4はコストとしては一見軽そうに見えますが、エサとの併用をする場合みるみる数が減っていきます。特に家畜を多く飼う人は今まで以上に牧草の栽培を増やさないといけない点は手間になります。
何も残らない
人によってはメリットかもしれません。
温度上昇にしても直接の火攻めにしても近くに多くの火がある以上、撃退に成功したとしても何も残らない可能性があります、というかほぼ残りません。
先程も触れたようにゾーン内の温度が上がっていると人やアイテムは自然発火します。そんな中に入植者も入っていくわけにはいきませんから、倒れている襲撃者の捕縛や戦利品の回収はできないと思ったほうがいいです。
どうしても回収したければmodで火に強い家畜を導入するとかですかね?すぐに消化したりというのは現実的でない気がします。
襲撃の種類によっては無力
当たり前といえば当たり前ですが、トンネル襲撃や直下型の襲撃への対策にはならないです。これは今回の火攻めに限った話ではないですけどね。
それにメカノイドに対しては本当に無力です。火も熱も効きません。
温度上昇までのタイムラグ
検証ではすでに入植者が配置された状態で襲撃を開始したため、イベント発生から着火しても間に合う結果となったけど、実戦ではどうだろうという話。
通常の防衛では襲撃開始から到着までの間に防衛地点への移動をすればいいわけですが、火攻めについてはそれに加えて着火と延焼までの時間稼ぎが必要になってきます。
ただこれについてはそこまで難しく考えなくてもよさそう、着火自体はモロトフのカクテルあたりでやればもっと広範囲にばらまくことできそうですし、時間稼ぎは到着までの導線を長めに作ってやればいいので。
防衛得意な人なら有効に活用できそうです。
まとめ
今回の記事を簡単にまとめると以下の通り
・干し草の床の燃えやすさ100%は異常である
・火攻め、温度上昇による撃退はある程度室外状態でも可能である
・使い切りである、特定襲撃には無力、入植者の安全確保など課題もある
燃えやすさ100%はバニラの床の4~5倍とぶっ飛び性能、普通に床材として使うのも少し考えたほうがいいレベルで、もとからこういう目的で用意されたんじゃないかっていうくらいです。
防衛ゾーン内は一部屋根がなかったりドアが開放状態でも温度は上昇します。ただしこれは燃えやすさが桁違いな干し草の床だからこそできる芸当であると言えます。干し草の床のあるマスは温度上昇の手助けや雨による消化を防ぐためにもしっかりと屋根を張っておきましょう。
燃えた床は使い切り、襲撃者の装備品や捕虜は期待できない、メカノイドや特定の襲撃タイプには無力であるなど欠点もしっかりあります。
この他にも誘導から火攻めまでのタイムラグも計算に入れないといけなかったりと改善点はあるものの、使い方によっては実戦でも使えそうというのが個人的な感想。防衛のバリエーションを増やしたい方は試してみてはどうでしょうか、きっと僕よりはうまいこと考えることができると思います。
たまたま思いついてやってみたけど、こういう想定していた使い方とは違う方法で効率を上げるみたいな考え方ができる人ってすごいと思いました。
「modの組み合わせは無限大!君だけのリムワールドを作り出そう!」
よくあるフレーズで今回の記事は締め!